閑話休題。戸棚にあって3年間読んでいなかった本を手にとった。『60年代のリアル』という東大の学部生(当時)が書いたらしい本。どこだっけ、八重洲のブックセンターで買ったような気がするし、フェアでやってた書籍リストもどこかに保存している。

- 作者: 佐藤信
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2011/11/30
- メディア: 単行本
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こんな時でもないとなかなかてに取る気になれなかった。仕事の日常のマインドでは、きちんと読む気にもなれず、戸棚にしまっていたというわけ。
60年代的モチーフというのは、多分にじぶんの感覚を規定している気がしていた。大学はじぶんがいた頃は、まだまだ政治的な空気の残骸もあり、どこか社会国家を考えるのが大学生の本分、みたいなところもあった。早稲田でいえばUFOのようなかたちのバカでかい灰皿がキャンパスにあり、なんかそれが象徴でもあったように思う。英文学はなんもしらんままにとった講義がアメリカのカウンターカルチャーの影響か、ディランの歌詞ばっかり解釈する講義だった。おかげで何枚か、ディランのアルバムがある。
で、肝心の書籍については、ナイーブなまでに、60年代や類する文献をもとにその当時の若者マインドを想像する、というものだった。社会分析というよりも、当事者のマインドに寄り添おうとするスタイル。キーワードは、リアル、というもの。言い換えると皮膚感覚。
最近の自分のテーマでもあると感じた。そう若くもないロスジェネにとってもまだまだ切実なテーマでもある。
と、最近社長になった元同僚とメシするから続きがあればまた。